2021/01/24 白血球増多ー生理的な増多の背景は?ー
Dr.けーぴょんちゃんです。
今月1日に何を考えたかブログを始めたわけですが、
アクセス解析を見ると、いつのまにか読者が増えていることが大変励みになります笑
これからも、情報情弱な私目線で日々書き重ねてみたいと思いますので、良かったらご覧いただけますと幸いです。
1分で読める、というコンセプトでもいいかなー。
さて、本日は外来に、「白血球増多」を健診で指摘された患者さんが来院されました。
「病的な白血球増多(症)」については、感染症・血管炎、代謝性疾患、中毒、急性出血、急性溶血、造血器腫瘍、組織壊死など内科医として必要な知識は記憶しています(まだまだ勉強不足ですが)。
一方で、「生理的な白血球増多」については案外知識を入れていないことを自覚しました。
というわけで、「生理的な白血球増多」について改めて調べてみました。
薬剤(G-CSFやステロイド、アドレナリンなど)を除けば、喫煙、肥満、運動、精神的ストレス、興奮、月経、出産などが挙げられる。
喫煙:歯根膜炎や気管支炎が誘導された結果、増多が起こるという説が提唱されている。ただしまだ機序は不明だが禁煙によって正常化するとされ、やはり喫煙によって(主に好中球性)炎症が惹起されているのだろう。
肥満:特にBMI>30以上(Eur J Haematol. 2006;76(6):516. )
運動:運動にって肺の組織常在の白血球が血流に再分布するなんてデータも。(Am J Pediatr Hematol Oncol. 1987;9(2):140. )
月経・出産:ホルモン(ステロイド含む)の変動によって誘導されると推定されるが、まだ機序は不明。
参考サイト
病的と生理的な増多を見分けられない研修医の先生がもしいらっしゃったらDMもらえれば、実臨床に沿ってお伝えできると思います。
企業健診や健診結果説明のときに、今まで何となく患者さんに返答していた方や、白血球増多を指摘された患者さんにとって、少しでも有益であれば幸いです。
今日も、賢くなりました笑