Dr-Kee-pyon-chan’s diary

1日1学びと息抜き

日本人におけるピロリ菌感染率は若年層を中心に著名に感染率が低下している

Dr.けーぴょんちゃんです.

 

本日は日本におけるピロリ菌感染の疫学的特徴が印象的でしたのでシェアしたいと思います.

 

「日本人におけるピロリ菌感染率は若年層を中心に劇的に感染率が低下している」ようです.

 

日本における血清のH. pylori抗体を用いた年代別のH. pylori感染率としては,1940年代以前に出生した年齢層では発展途上国と同様に高値を示している一方で,1950年代以降に出生した年齢層の感染率は先進国と同様に低値となっています.

つまり,日本のH. pylori感染率は,高度経済成長期を境にした二相性という特徴があるんですね.

 

さらに,1990年・2000年・2010年の推定感染率を10 歳階級ごとに検討すると,各年齢階級で10年間にH. pylori感染率は10~15%低下しています.

この傾向を基に,日本の1950年から2070年まで20年間隔で年齢ごとの推定感染率をグラフ化すると,現在の中学・高校生のH. pylori感染率は3~5%と推定されているようです.

 

胃に潜む微生物も,国ごとの衛生状況および生まれる時代によって変化が生じていることは大変興味深いと感じました.

日本のH.pylori感染の疫学的特徴