Dr-Kee-pyon-chan’s diary

1日1学びと息抜き

2022/03/15 蛋白構造解析ーアルファフォールドとはー

Dr.けーぴょんちゃんです。

 

研究で着目している1つのタンパクがあります。

先日のプレゼンテーションの質疑応答で教授から、「そのタンパクは立体構造は明らかになっているのか」と問われました。

私は、世界的に使用されているタンパクデータベース「uniprot」で示されているのだから明らかになっているのではないか、と答えたら怒られました笑

 

論文を読む限りの歴史では、約10年前までは、1つのタンパクの結晶構造を解明すれば、結構いいポジションがもらえていた時代があったようです。

しかし今は、科学もAIの時代です。

「AlphaFold」というタンパクの結晶構造をアミノ酸配列からある程度予測することが可能となっているようです。

 

・タンパク質のアミノ酸配列は折りたたまれ立体的な構造を取る。この折りたたまれた構造を特定するには、数カ月から数年の時間がかかり、多額のコストもかかるという。これがタンパク質の研究のボトルネックになっており、「タンパク質折りたたみ問題」として50年以上、生物学の課題とされてきた。実際、既知のタンパク質配列は数10億あるのに対し、構造が明らかになっているものは約10万のみ(約1000分の1以下)といわれており、依然として多くの構造が明らかになっていない。

AlphaFold(アルファフォールド)は、タンパク質の構造予測を実行するGoogleDeepMindによって開発された人工知能プログラムである。このプログラムは、タンパク質の折り畳み構造を原子の幅に合わせて予測する深層学習システムとして設計されている。

DeepMindは、タンパク質の配列と構造の公開リポジトリから17万以上のタンパク質を対象に訓練されたプログラムである。

・タンパク質はヒトでは20種類のアミノ酸からできており、配列によってさまざまな性質に変化する。

 

参考サイト

AlphaFold - Wikipedia

「6年解けなかった構造があっさり」──タンパク質の“形”を予測する「AlphaFold2」の衝撃 GitHubで公開、誰でも利用可能に - ITmedia NEWS

スッキリわかるAlphaFold2 - どこから見てもメンダコ (hatenablog.com)

 

タンパク構造が明らかになれば、創薬に繋がりより多くの患者さんが救われることになります。

というのは表向きで、個人的には、あまりAIに頑張れると、やる気が削がれるのでほどほどにしてもらいたいと思います笑