Dr-Kee-pyon-chan’s diary

1日1学びと息抜き

アミノ酸バランスで癌になりやすさがわかる!?ーアミノインデックスリスクスクリーニングとは?ー

Dr.けーぴょんちゃんです。

 

実は先週まで夏季休暇を1週間いただいていました。

時間があるときにそちらの旅行にまつわる話も記載できたらと思っています♪

 

さて、本日の外来に「アミノインデックススコアが異常値であるので紹介状希望」との患者さんが来院されました。

「なんじゃそりゃ」ということで、簡単に調べた内容と個人的な感想を記載してみたいと思います。

アミノインデックス®|検査詳細サイト|味の素株式会社 (aminoindex.jp)

 

・アミノインデックスは味の素株式会社が主体となって行っている、生活習慣に起因する疾病の発見や予防の機会創出をサポートする検査の1つである。

・アミノインデックスリスクスクリーニング(AIRS)は、癌の発生確率を目的としたアミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS)と生活習慣病に起因する脳血管疾患や糖尿病の発症予測を目的としたアミノインデックス生活習慣病リスクスクリーニング(AILS)に二分されている。

・1回の少量採血、同時に複数の疾病リスクの予測、早期診断への指標となる、現時点での担癌の可能性も評価する、保険診療で行われる検査項目である「腫瘍マーカー」とも紐づいている、ことが特徴とされる。

 

ざっくりと、血中のアミノ酸レベルを測定値をもとに生活習慣病および悪性腫瘍のリスクを統計的に評価してみましょう、といった試みだと解釈しました。

 

今後、こういった検査が未来を変える可能性もあるので、推奨も否定もしません。

早期受診、早期発見のために医療機関を受診する動機付けになるのであれば、どんな検査や試みも私は賛成派です。

ただし、こういった保険外診療の内容を保険診療を行う医療機関に結果説明までさせることについては、私は懐疑的な立場です。

自費診療で高額な検査を受けていただく以上、受託機関が結果の解釈や説明、アフターフォローの窓口を作っておく必要があるのではないか、というのが私個人の見解です。

もしかしたら受託企業でのフローが存在したにも関わらず、すり抜けて患者さんが来院された可能性もあるので、決してどの会社が悪いとかそういうレベルの話をしているわけではないことをご容赦ください。

 

科学的には、生活習慣病だけではなく、悪性腫瘍の「代謝」というのはホットトピックであり、論文もばんばんでています。

この代謝に着目した若年患者の悪性腫瘍を早期診断手法が確立していけば、素晴らしいことかなと思いました。