Dr-Kee-pyon-chan’s diary

1日1学びと息抜き

2022/02/21 花粉症の「最新」治療ーアレルゲン免疫療法とはー

Dr.けーぴょんちゃんです。

 

外来でも花粉症の薬を希望される患者さんが増えてきましたね。

先日、日本アレルギー学会からアレルゲン免疫療法の手引きが発刊されました。

 

特にスギ花粉症は、症状と付き合う(=対症療法)のではなく、治していく(=根治療法)時代です。

その根治療法の代表的な治療法として、「アレルゲン免疫療法(減感作療法)」があります。

タイトルには「最新」治療と書かせていただきましたが、アレルギー診療に精通している医師にとっては、アレルゲン免疫療法は2022年の現在、「最新」でもなんでもありません。

ただ継続処方ばかりで案外知られていない(情報提供ができる医師が限られている)ので、改めて外来でお話しする肝どころのみ、掻い摘んで記載することにしました。

 

 

・現時点ではスギおよびダニに対して過敏性を認めた方に保険適応がある。

・スギは季節性、ダニは通年性に症状が出現する。

・スギは飛散期以外から治療を始める必要がある。

皮下免疫療法(SCIT、注射)舌下免疫療法(SLIT、飲み薬)の2つの選択肢がある。スギやダニに似たような成分を投与する、くらいに記憶してください。

・3-5年の治療期間を見込む

月単位で症状改善に時間かかる。内服期間も3年以上と説明する。ただし3年内服終了後も80-90%の効果が数年維持する。

 

症状緩和の薬(アレグラ内服や、その他点鼻、点眼など)の効果が乏しい読者の方におかれましては、是非アレルギー診療科への受診をお勧めします。

繰り返しになりますが、スギ花粉症は飛散期以外の受診です’。

 

エビデンスを語り始めると、文章が長くなるのでここで切り上げます。

皆様も快適なマスク生活をお過ごしください。