胆石症に対して胆嚢を切除してみたら癌がみつかることもある。
Dr.けーぴょんちゃんです。
本日は休日返上で病院に出勤し、学会や講演会のスライド作成に加えて、専門医試験の勉強に奮闘しております。
さて、皆さん健康診断や人間ドックで胆石を指摘されたことはありますでしょうか。
肝臓の裏にくっついている通常(特に空腹時)にひょうたん型をした袋(「胆嚢」)に石が含まれている所見です。
肥満、多産の女性、40歳以上に胆石は多くコレステロール系と色素系結石に分かれます。


石が胆嚢になるだけでは痛くもないですが、出口につまると痛みや熱などがでます。
そうなる前後に胆嚢摘出術を行うのですが、偶然に胆嚢癌がみつかることがあります。
| 研究/地域 | 症例数 | 偶発胆嚢癌の頻度 |
|---|---|---|
| Søreide et al.(システマティックレビュー) | 多数の報告をまとめて | 約 0.25〜0.89% (PubMed) |
| Toyooka病院(日本) | 678例 | 約 1.8%(実際には「0.3-1.5%」の範囲で多数報告されていて、その研究では678例中12例、約1.8%) (spandidos-publications.com) |
| トルコのシングルセンター | 6225例 | 約 0.78%(良性疾患での胆嚢摘出後病理) (hasekidergisi.com) |
| インド北東部の医療センター | 1800例 | 約 0.5% (waocp.com) |
| ブラジルなど南アメリカの報告 | 多数例 | 0.16〜0.3% 程度も報告あり (SciELO) |
注意すべき変動要因として以下のことも挙げられます。
地域・年齢層・手術・診断体制によってだいぶ差があります。
年齢が高いほど偶発がん率が上がる傾向。
女性比率が高い報告も多い。
手術前の画像検査の精度や頻度、良性と疑われていない症例であっても、胆嚢壁の肥厚やポリープなどの所見があればがんが疑われることがある。
病理学的検査の厳密さ(切片数、検査部位、マクロ所見の評価など)によっても発見率が変わる。
おおまかに約1%程度、偶然に癌がみつかるということです。
低率に感じますか?高率に感じますか?私は呼吸器内科医として外来患者さんを多くみており、胸部CTでも偶然に胆石を指摘される患者さんも大勢いるので高率に感じました。
今後はCTで偶然に胆石症を指摘された患者さんは消化器外科にご紹介することも積極的に提案していこうと思います。