小児喘息の管理ー成人喘息の管理と異なる点を中心にー
Dr.けーぴょんちゃんです。
「成人と小児の喘息患者さんの管理は全然異なる」
ということを記載してみようと思います。
私は呼吸器内科医として、主に成人の呼吸器疾患、特に気管支喘息患者さんを専門に診させていただいております。
ここ最近は、自分の専門性の幅を広げて将来の地域医療に還元するためにも、小児の呼吸器疾患への知識幅を増やしていきたいと思っています。
「成人と小児の気管支喘息患者さんの大きな違い」は整理すると大きく3つなのかなと私自身思っています。
・症状が正しく訴えられない(場合がある)。
→親の話を基に、有意な増悪(=ベースラインよりも症状が急速に悪化すること)の頻度を評価しなければならない。
・検査が正しくに実施できない(場合がある)。
→成人では病気の状態の指標となる「バイオマーカー」が得られないために経時的評価が困難になる。当然レントゲンやCTは被爆の関係で簡単に撮影しにくい。
・治療薬としての吸入薬が正しく使えない(場合がある)。
→吸入ステロイド(気道の炎症抑制薬)を処方しても薬剤が肺に届いていないかもしれない。
一方で成人喘息の管理にも難しいこともたくさんあるんですけどね。ここでは割愛します。
小児喘息患者さんのコントロールをする場合には、症状・検査・治療のどこに問題があるか、明日以降の診療の際に振り返りながら過ごしていきたいと思います。